解説

【解説】小金城と高城氏 Kogane-jyo castle and Mr. Takagi

戦国時代の小金は城下町、城主高城氏ゆかりの史跡や逸話が Kogane was a castle town during Sengoku period, and still historical sites remain.

戦国時代、松戸の北部に大きな城がありました、高城氏が築いた「小金(こがね)城」と「根木内(ねぎうち)城」です。
この時代の城は天守閣を持つ後世の形とは違い、自然の地形を利用し周囲に掘った深い堀で建物を防御する「要塞(ようさい)」でした。
現地小金城跡(大谷口歴史公園)に立つと南北と西側に斜面を持つ台地の縁(へり)を活用し、東側には堀や構築物で敵の進入を防いでいた状態が良くわかります。
高城氏は、平安時代以降に下総国に勢力をもった平氏の一族である千葉氏の流れを汲む豪族で、15世紀後半頃、市内の栗ヶ沢に館(栗ヶ沢城とも言われる)を構えたのち根木内城を築城(根木内歴史公園)、天文6年(1537)に小金城を築いてからはそちらに拠点を移しします。
近年の研究では2つの城の築城年代が近いのは、根木内城が小金城の東側防御を目的としたからとされています。
小金城は永禄年間(1558~)北条氏と里見氏・上杉氏が争った頃は各勢力の境界にあり、軍勢が移動する際の重要な経路に立地していました。
上杉勢の進出を留めた高城氏でしたが新たに北条氏の配下となります。
天正18年(1590)豊臣秀吉の小田原征伐に伴う動きにより小金城も明け渡されてその歴史を終えます。
高城氏は小金・廣徳寺を菩提寺とし、代々の墓所も境内にあります。

小金城と根木内城(松戸市立博物館)

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