徳川光圀が御鷹狩で松戸に来た際に宿の鎮守の前で休息しました。社殿脇の木には珍しい白鳥が止まっていたので光圀が鷹に捕らせようとしたところ鷹はすくんでしまって動きません。そこで光圀みずから弓で射ようとしたところ、家来は神域であるから慎むようにと忠言しました。
しかし、これを聞かなかった光圀が白鳥に狙いを定めるとたちまち手がしびれました。光圀は怒って神殿の扉に矢を向けたところ矢は中程から二つに折れました。
さすがの光圀も驚いて神に非礼を詫びて弓矢を奉納しました。のちに水戸徳川家は松戸の鎮守を手厚く崇敬したと伝えられています。
※写真の額は後世に奉納されたものです。